故障が頻出すると、ほとんど毎日のようにプラグを外して掃除する必要があり、面倒至極なので、苦情がメーカーに殺倒。


なんとかして解明し、手を打たねば売れ行きにも影響が及ぶので、エンジンメーカーも躍起となってこれに取り組むことになります。


ところで、この現象は今の大多数の人には恐らく不可解にうつるであろうほど、一風変ったものです。


現在では、プラグの故障といえば、2サイクルでも絶縁物の汚染と決まっています。


これが起きると、人間の老衰のようなもので、火花が次第に弱まってきて、ついにはエンジンが回らなくなりますが、これは決して突発的ではありません。


わたしなども、恐らくこれの一種だろうと、最初は高をくくったものでした。


ところが実際にぶつかってみると、全然異質のもので・・・


人体にたとえれば、脳出血か、心筋梗塞のようにそれまで何でもなかったのが突然ぱったりだめになってしまうのです。


この場合、プラグを取りはずして調べると、火花間隙に異物がはさまって電気を短絡してしまっていることがはっきりわかります。


このような技術の発展があって、いま市場で大変な人気のある電動スクーターの発明に至ったのです。


わたしなどは相当2サイクルに通暁したつもりだったのに、バイクモーターのブリッジこそは寝耳に水で、最初全然見当がっかず、尋ねられてもただ頭をかかえるのみという体たらくでした。


・・・しかもわたし自身も、自家用として昭和28年(1953年)から、自らもやがてこれにぶつかり、悩まされるようになります。


その現われ方は条件によって異なるのですが、当時は数十kmごとに1回くらいが普通でした。


しかし起こり出すと頻度が増す傾向にあり、10kmも走らないうちに再発するなどという経験も語られました。


その都度プラグを取り換える必要があり、外出の際には3~4個のプラグを持参する必要があると称されました。


わたしなどもいつでも数個のプラグをポケットに入れていたものです。


当時、どれくらいこれが出たかの公式記録が残されている・通産省の主催で行われたテストの記録がそれです。


それは昭和28年秋・村山貯水池の回りの道路(恐らく当時は未舗装)で実施。


全走行距離1000klnで・その間に何回ブリッジが起こるかを調べたのです。


参加した柄銘は31、このうち外国製のものが2銘柄で、あとは全部日本製。


これらは全部2サイクル。


他に4サイクル1機種が比較のため同行。


その結果、2サイクルは全部を通じて、1000km走行で平均約5回ブリッジが発生したこととなります。


4サイクルでは、この間に0回だから断然優秀ですね。


これは今で言うなら、電動スクーターと同じくらい画期的なものでした。


むかしのバイクはもともと自転車の車体ですから、いい気になってとばすと思いがけないことが生じていました。


たとえば、石ころの角に勢いよく車輪をぶっけて、タイヤを切ってしまうようなことが起こったそうです。


こうしたいろいろの弱点があるので、だれしも懐具合がよくなるに従い、自転車に補助動力を付けるという考えから、次第に正規のオートバイのほうに要望が移ってくるのはやむをえなかったのです。


点火プラグのブリッジ現象のことは、今日では知らない人が大多数であると思われますが・・・


今から40年前のバイクモーターの勃興のころは、一時これが頻出し、ユーザーのすべてがこれに悩まされたものです。


ところで、おかしなことにそれ以前の時代には、私のような2サイクル屋も、これのことを全然聞いていなかったのです。


しかし、バイクモーターの流行が始まるやいなや、突然これが頻出するようになったのです。


日本の敗戦以前を回顧してみると、2サイクルエンジンがもっぱら使用されたのは、無線電源用、飛行機のエンジンスターター用の空気圧縮機駆動用、モーターボート(船外機)用などであり、戦後になって・・・


わたしなどが力を入れたのは、消防用の小形動力ポンプ駆動用で、これは発電用や船外機用エンジンの流れをくむものが普通でした。


このような技術の発展があって、いま市場で大変な人気のある電動スクーターの発明に至ったのです。



今日からブログをはじめます!


このブログでは、電動スクーターに関するさまざまな基礎知識・・・


そして最新のバイク情報などを紹介していきたいと思っています。


どうぞよろしくお願い致します。


さて、戦中から戦後にかけての日本の自転車は、いわゆる軽快車でなく、重量物運搬を目的とするものが大多数でした。


それにしても許される最高速は35km/h内外のものであり、それ以上になると所々に弱点が現われるのが普通でした。


モーターの出力が1PS以下ならそれほど高速にならないのですが、1.5PS以上ともなると、容易に安全限界を突破します。


しかも当時は未舗装のでこぼこ道がもっぱらだったので、真っ先に前フォークの付け根が壊れて、フォークの下端が前方に折れ曲がります。


それがゆっくり現われると気が付いて車を止められますが、急にぼかっと折れると、前のめりになって投げ出され、場合によっては命にかかわるのです。